田舎でリハビリ

訪問リハビリ・通所リハビリ運営のコツ・日頃心がけていること、今後のリハビリ業界の動向とそれに対する考察を、日々の経験から書き綴っています。田舎暮らしの良さも紹介していきます☆ 「田舎でリハビリの仕事なんてあるの?」と言われ、早数年。 最初こそ職場探しに難渋したものの、今では田舎こそリハビリ職が求められ、活躍出来る場所だと確信しています。 訪問リハビリ,デイケアで役立つ技術、これからの働き方を独自の視点から発信中⭐

タグ:地域ケア会議

15 PM

先日、要介護4の半寝たきりの利用者さんの担当者会議がありました。


その方は、大柄で協力動作が得られない認知症の方でした。


認知症の悪化とともに、介護への抵抗は増え、ベッド上での生活が主体となっておられました。


週2回の訪問リハビリにて、身体機能への関わり(可動域訓練等)の他、リクライニング車椅子の調整、ベッドから車椅子への移乗解除等を主に行っていました。


中でも、1日に20分×2回の訪問を行い、午前(10時頃)・午後(15時頃)に訪問し、車椅子⇔ベッドへの移乗が主な内容でした。


車椅子⇔ベッド間の移乗は大柄で抵抗がある場合は、声掛けや誘導方法に注意が必要なんですよね。


介護者の奥様は小柄で腰椎の圧迫骨折もあり、移乗介助は難しい点からも、ゆくゆくは訪問介護でのフォローにつなげて行くつもりで考えていました。


ここまでは、移乗動作は介助者が主となり、移乗する方法で考えていましたが、担当者会議でのアドバイザー(理学療法士)の意見では、


人の介助で行う移乗支援は限界がある。ご本人や介護者の負担軽減の為には、リフトの利用が必須

とのこと。


この意見を聞くまで、リフトの事について全くと言っていいほど、考えていなかったので、正直、悩みました。


というのも、実際に今までの訪問リハビリでリフトを使用している人や実際に導入を勧めた経験がなかったんです。



なので、早速、家庭用のリフトについてネットで調べてみました。


株式会社 モリトー

製品のラインナップも豊富で、私でも調べていくうちに聞いたことがある名前だったことを思い出しました。


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画像引用元:http://www.moritoh.co.jp/products/tsurube-b/

ベッドに近い位置で固定できるツルベーは有名ですね。






動画でもわかり易く使い方を紹介されています。

これだけ見ると、「すごい簡単に操作できそう!」と思ってしまいますね。

 



色々と調べるうちに、リフトを試しに使ってみる気持ちが湧いてきました。


早速、ケアマネさんと福祉用具業者さんとリフトについて相談。


介護者であるご家族も「試してみたい」とのことなので、後日、デモ機を準備していただき、試してみました。


写真が無いのが残念ですが、結果として保留となりました。


リフトの使い勝手やスペースの確保、予算などは良かったのですが、御本人の理解が得られず、「使ってほしくない」との事。



リフトの見た目や大人数がいる中での実演はご本人の、心理的な抵抗感を強めてしまいました。


ただ、今回の経験から、リフトは移乗に難渋するケースに有効に使えるものだということが分かり、在宅での生活を長く安楽に支援する為にも、重要といえます。


あとは、私達、療法士が率先して、リフトに触れ、使い方や有効性を知り、抵抗感無く、利用できるようにしていく必要があるとも感じました。


セッティングや準備に手間かかるので、気を使いますが、顔なじみの福祉用具業者さんなどは、デモ機を準備して下さるようなので、日頃の関係づくりも大事かもしれません(笑)


公益財団法人テクノエイド協会では、リフトリーダー養成研修なども行っているようです。

リフトリーダー養成研修情報


受講料はおおよそ15,000円程度のもよう。

「結構かかるんやなぁっ」てのが本音ですが、今後の為の自己投資としては妥当ですかね。


現場で役立つ知識なので、勤務先に費用面での補助について相談をしてみるのもありです☆


過去の参考記事:サービス提供体制強化加算を給料アップに結びつける☆


また、以前テレビでも話題になったノーリフトの考えにも通じるリフトなので、今後は国の施策としても普及していくかもしれません。


過去の参考記事:持ち上げない介護(ノーリフト)とは?訪問リハビリや通所リハでの浸透も期待したい☆


次回はリフト導入の成功事例をブログに書けるように頑張ります(^o^)

埼玉県和光市に続き、積極的に自立支援を推進している、

大分県では

訪問型サービス事業所向けの自立支援型サービス実務マニュアルを作成


との告知がホームページ上にありました。


自立支援ヘルパー実務マニュアルについて 



※ホームページ上ではマニュアルの一部(PDF)しか閲覧出来ないようです。


聞いた話では、自立支援ヘルパー養成の研修に参加した場合、購入出来るとの事でした。


他の地域に比べ、積極的に地域包括ケアを推進している大分県ですので、今後の動向に注目です!



地域ケア会議について知りたい方には・・・


自立支援ケア会議 全体マニュアル 


鳥栖地区広域市町村圏組合 介護保険課作成

p1〜p9まで漫画風のイラストと解説で地域ケア会議に関わる専門職がどの様にアドバイスをするかが書かれています。会議の全体を知りたい方にオススメ。



動画で地域ケア会議の様子を予習したい方にはこれが良いです。


地域ケア会議運営に係る実務者研修 教材用DVD 平成26年度

39分22秒から実際の地域ケア会議の様子が見られます。

実施の地域ケア会議はこんなに穏やかな雰囲気じゃないと思いますがね・・・。

地域性によるんでしょうか(・・?


今後は地域ケア会議をいかに攻略するかが訪問リハビリをはじめ、地域で働くリハビリ職に求められてくると思います。

積極的にケア会議や研修に参加して、実情を知りつつ、対策を練る必要を感じます。






 



先日、地域ケア会議にて難渋事例に対する検討を行った。


その際、私は事例提供者側だったので、各分野の専門家からアドバイスを受ける立場だった。


ざっくりと事例の方を紹介すると、

認知症上の増悪と共に数日で起居動作が困難となり、ベッド上での生活が主体。

介護者である妻との二人暮しで他に協力者はいない。 


介護保険サービスとして、

訪問介護

通所リハビリ

訪問リハビリ

福祉用具貸与(電動ベッド・車いす・スロープ等)

を主に利用し、


当面の課題は廃用性の機能低下の防止と家人の介助負担軽減が主と考えられていた。


長年の介護生活の中、介護者は疲労していたが、「出来る限り在宅で介護をしたい」という希望が聞かれていた。


地域ケア会議でのアドバイスとしては、

生活を向上する視点が欠けていて、介護度を改善しようとする計画になっていない

訪問介護や訪問リハビリで離床を促すよりも、介護者が介助方法を習得し、離床を促進すべき

との見解が示された。



それらの意見に対し、事例提供者間で協議をした結果、

対象者の自立支援を念頭に置くと、離床する事で食事の摂取やトイレでの排泄が可能かもしれない。

けれども、介護者としては、現在よりも介護負担を増やす関わりは難しいのではないか。という意見が大半だった。



地域ケア会議の意見と現状を考慮して、訪問リハビリと訪問介護の連携を強化し、家人への介助方法への指導と参加を図り、通所リハでは廃用性による機能低下の改善と入浴動作の協力動作の促進を図る。


それらを通して、まずは介護者である妻の心理的負担を和らげつつ、対象者の状態に応じた介護が行えるように支援する運びとなった。



だが、介護者である妻は

「今は動けなくなったけど、ちょっと前までは目が離せなくて、眠る事も出来なかった。今は動き回る心配が無いから助かります。」

と、涙ぐみながら話をされていた。


少しでも現状よりも良くする事が自立支援に繋がると考えがちだが、介護者にとっては重荷になってしまう可能性がある。


どうするべきなのか・・・。







 
 


訪問リハビリを主な仕事にする迄は、訪問リハビリの終了は利用者の方からもう辞めたい。と言われるか、入院や体調悪化にてサービスが提供できない時だと思っていた。


しかし、それらは、古き良き時代(漠然とした機能訓練で良かった時代)の事で、現在に至っては、訪問リハビリを開始する前から終了の目安を定めないといけない。


特に地域包括ケア並びに総合支援事業が始まり、積極的に取り組んでいる地域から、介護保険からの卒業が着々と成果として取り立たされている。


一部の地域では介護予防者への訪問リハビリは地域ケア会議等で目標設定と改善度について議論が必要とされ、終了の期限が設けられる場合がある。


3ヶ月〜6ヶ月を目安に目標が達成されれば、終了し、再び状態が悪化する等した場合は再開出来るという仕組みらしい。


けれども、本当にそれで、その人らしい生活が送れるのだろうか?

介護保険からの卒業ばかりが先行し過ぎていないだろうか?



聞いた話だが、訪問リハビリは長期的な介入になり易い為、利用者や介護者から要望があっても、訪問リハビリのサービスは勧めない所もあるとの事。

医療でのリハビリから地域で支え合う事を強調し、介護保険でのリハビリに移行される方も多い中、蓋を開けてみれば、介護保険も制限され、希望するサービスが受けられない。

この様な状況が続くと、リハビリが受けられない事で更なる介護負担の増加を招く恐れがある事を、予測出来ないのか?と不思議に思う。

介護保険の理念を声高に掲げるならば、リハビリサービスを再優先にするべきであり、利用者の方や介護者の能力を鑑みて、サービスを選択するべきだと思う。


また、最初に目標設定をし、期限を設けないといつまでも目標が達成出来ない上に、終了まで行き着かない。との指摘があるが、在宅での生活を維持する事が最大の目標であり、長期的に介入する事で介護度の悪化予防につながる上、状態が悪化しても残存能力を活かす方法を指導出来るのがリハビリの役目なはずだと思う。


訪問リハビリは介護保険サービスの中でも訪問介護や通所介護と比べ、格段に利用されていない中で、これ以上の制約は訪問リハビリ事業所の供給を抑制する方向に向かう様に感じる。


結果、訪問リハビリを必要とする人にも事業所が無い事で、代わりにお世話型のサービスが利用される事を思うと、憤りを感じてしまう。


これらの改悪が行われない様に、日々の業務で成果を出しつつ、積極的に地域ケア会議に出席し、意見を行うことや市役所の介護保険課等に訪問リハビリのサービスの重要性を実例を交えて発信していかなければいけない。

 

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