私は田舎で訪問リハビリをしています。
毎日、そこそこ忙しいんですが、6月と10月は農家としても忙しいんです。
まぁ、農業の方はなんちゃって農家なので、本業の方に聞かれると笑われるレベルですが、農業って、作業療法士や理学療法士も経験していて損はないんじゃないかと思うんですよ。
農業は本来持っている能力以上に、体と心を動かす原動力があって、農業経験者の利用者さんはこぞって、こう言うんです。
「(リハの)先生、もう一度若返って、田んぼで稲を植えたいんよぉ。」
特に6月が近づくと、ほとんどの利用者さんがこぞって言うんですよね。
私からしてみれば、暑い中、草刈りをしたり、田んぼを耕したり、重たい苗を運んだりする作業が何でそこまで渇望されるのか(・・?不思議でたまらない時期がありました。
特に農業初体験直後は何もかもが新鮮で、草刈りでさえも、気持ち良さを感じていましたが、それが毎年になると、農業が億劫で仕方なくなってしまいました。
そんな中、田植えが始まったんですが、稲作を手伝い始めて8年目にして初めて田植え機に乗ったんですよね。
それまでは、苗を田植え機に積んだり、クワで田んぼの凸凹をならしたりしていたのが、田植えのメインとなる田植え機の操縦をしたんですよ(*_*)
田植え機に乗るまでは「トロトロ動かさんでさっさとしろよ〜。」とか心の中で思っていたんですが、
いざ自分が操縦してみるとアクセルの踏み加減やハンドルの動かし方の全てに神経を集中していました。
「バリバリバリィィィ!」という激しいエンジン音と「サクッ!サクッ!サクッ!」と苗が田んぼに植わって行く音にテンションが上がってしまい、夢中で操作していました。
また、田んぼの中で感じる風の心地よさがまた最高で、
「あぁ、俺もやっと農家の一員になれたわぁ。」なんて思いながら、順々に植えていったんですよね。
この経験からやっと、利用者さんが口にしていた、
「もう一度、農業がしたい」
この気持ちが感じられたんです。
それこそ、何年、何十年とやってきた人たちですから、生活の一部になっている訳ですよね。
また、「俺(私)がしないでどうするんかぁ!」といった、使命感もあるのかもしれません。
半農半療法士の諸先輩方をネットで見つけては記事にしてきましたが、私もやっと彼らの想いを感じられるようになったのかと思い、一人嬉しくなりました。
この喜びや経験をリハビリと融合させ、仕事にする。
半農半療法士の仕事もこれからの生き方に大きく、影響を与えてくれそうです☆
療法士の皆さんも、是非、一度は農業体験を通して、農業経験のある利用者さんの気持ちを感じてみてください。
そこから見えてくる新しい課題や取り組みがあるかもしれませんよ!
在宅で移動や姿勢保持の訓練ばかりしていたら、駄目なのかもしれませんね…。
こちらも良ければ覗いて見てください☆
作業療法士は農業に向いている?一貫した想いに共感の嵐でした☆
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