はじめに

訪問リハビリを開設し、地域の利用者の為に頑張りたいという療法士が増えています。その中で、療法士自身が開設にあたって、必要な書類や届け出等の業務を知ることは、必要な事といえます。

既に介護分野に進出している病院や診療所であれば、事務で詳しい方もいますが、介護分野での取り組みが初めての場合、事務方と協業にて、書類を準備する方が、後々の事を考えると、円滑に仕事ができるといえます。

下記に記載した手順を見ますと、複雑な様に感じますが、病院でのリハ部門の立ち上げに比べると遥かにハードルは低く、設備にかかる投資もほとんど要りません。

唯一、必要なのは経営的な視点と努力できる療法士の能力と言えます

前置きが長くなりましたが、以下に補足説明と共に開設に必要な事柄を記載していきます。 


訪問リハビリテーション事業の設備基準

 

病院、診療所または介護老人保健施設であること

■ 事務室
 利用申込の受付、相談等に対応 するのに適切なスペースを確保する。
  個人情報保護のために鍵付き書庫を備える。

設備及び備品

  感染症予防に必要な、手指を洗浄するための設備を設置する。

  また、設備及び備品等は、医療機関の診療用のものと兼用でもかまわない。


→設備基準に関しても病院や診療所との兼用で構わない事から、既存の相談室に「訪問リハビリテーション相談室」と分かるように明記しておきましょう。 


→カルテ等は医師のカルテと共有にするか、リハビリカルテを作成し、同じ場所に保管すると良いです。

→備品に関しては訪問リハセットとして、買い物カゴに入れて準備しておくと便利です。

訪問リハビリテーション事業の運営基準

 

  • ■訪問リハビリテ-ション事業所は、病院、診療所又は介護老人保健施設であること。
     
  • ■事業運営のために必要な広さの専用の区画を設けること。
     
  • ■他の事業の用に供するものと明確に区分される場合は、他の事業と同一の事務室であってもよいです。間仕切りがなくとも、指定訪問リハビリテ-ションの事業を行うための区画が明確に特定されれば大丈夫です。
     
  • ■相談スペ-スを設けること。(共用可)

    ※相談スペ-スは、すくなくともパーティション(ついたて)などにより、プライバシ-が確保されるものとすること。
     
  • ■指定訪問リハビリテ-ションの提供に必要な設備及び備品を備えること。

    ※ただし、当該病院、診療所又は介護老人保健施設における診療用に備え付けられたものを使用することができる。


 

訪問リハビリテーション事業の指定申請

 

指定居宅サービス・指定介護予防サービス事業者申請書

訪問リハビリテーション・介護予防訪問リハビリテーション事業所の指定に係る記載事項(付表)

病院、診療所の使用許可証の写し



※自治体によって提出する書類に違いがあるので、一度、窓口に相談する事をオススメします。また、病院・診療所においてはみなし指定を受けていれば、書類の届け出は少なくなります。(参考
※大津市における指定・変更・休止・廃止等の様式について



運営規定
1.事業の目的及び運営の方針
2.従業者の職種、員数及び職務内容(常勤・非常勤の別)
3.営業日及び営業時間
  →申込みを受け付ける日・時間および年間の休日も記載する。
4.指定訪問リハビリテーションの提供方法、内容び利用料その他費用の額
  →利用料その他の費用の額については、料金表を添付するなど具体的に定めてください。
   介護保険、医療保険それぞれに作成します。
5.通常の事業の実施地域
  →交通費を徴収せずに行かれる 範囲
6.サービス利用にあたっての留意事項
  →入浴前の食事の摂取などサービスの提供を受ける際に利用者側が留意すべき事項等
7.相談・苦情対応、事故処理、緊急時等における対応方法
8.その他運営に関する重要事項


※「訪問リハビリ 運営規定 雛形」で検索すると、ヒットします。

それらの雛形を参考に開設する病院・診療所に合った内容に加筆修正すると良いです。

 
利用者からの苦情を処理するために講ずる措置の概要

1.利用者等からの相談又は苦情等に対応する常設の窓口・担当者の設置(担当者名や連絡先、受付時間)
2.円滑かつ迅速に苦情処理を行うための処理体制・手順
3.その他参考事項

介護保険給付費の算定に係る体制等状況一覧表

役員名簿
  登記されている役員のほか、執行役や実態に応じて相談役、顧問なども記載します。

法第70条第2項各号(又は法第115条の2第2項各号)に該当しない旨の誓約書



参考資料:
介護事業サポートセンター



【追記】

来年度の訪問リハビリ事業所の開設を検討している方は、現在どういった内容が話し合われているかを見ておきましょう。

参考:社会保障審議会(介護給付分科会)一覧


現行の人員に関する基準について、訪問リハビリ事業所への専任の医師を義務付けるべきか否かの検討がされています。


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参考:資料4 訪問リハビリテーションの報酬・基準についてP15【PDF】