またまた、回復期リハビリの医療施設外での訓練について考察してみたい。

下記の文章は中医協から発出された診療報酬改定の骨子より、算定要件の(4)を抜粋したものである。


(4) 実施にあたっては、訓練を行う場所への往復を含め、常時従事者が付添 い必要に応じて速やかに当該保険医療機関に連絡、搬送できる体制を確保 する等、安全性に十分配慮していること。 
                                   ※PDFファイル P189




この文章を読んでいて感じたのが、「緊急時の対応をしっかり行えるようにして下さいね。」というのは分かる。だが、そんな事は当たり前の事でさほど、重要な事ではない。

大事なのは、「訓練を行う場所」までの「移動手段」に関して明記されていない事だと思う。

またまた、田舎での話になるが、病院と自宅が車で片道20分程かかる場合、自宅での掃除や調理の訓練が必要となったとする。

じゃあ、家までの往復はどうやってすれば良いの?という疑問が出るはずである。

勿論、病院で所有している車や訪問リハビリ等で使用している車があれば、セラピストは容易に移動が出来る。

しかし、算定要件に患者と「移動も共にしないといけない」と記載されている事から、セラピストが運転する車に患者も同乗し、自宅の往復を行っても良いと解釈して良いのだろうか?


そうであって欲しい反面、万が一の事故が生じた場合、保険適応の有無や担当療法士の責任の有無等を考慮すると、セラピストが患者と医療施設外で訓練を行う手順や連絡先、責任の有無等についてガイドラインを作成しなければならないと思う。

患者本人や家族に対しても万が一の事故等が生じた場合を想定して、契約書や同意書の追加が必要かもしれない。


移動手段が多岐に渡る場合、安全面を考慮すると、病院周囲の移動訓練が主体となる可能性が高い事が否めない。

けれども、訪問リハビリを主に行っている自分としては折角、入院中から実生活に対する介入が出来るのだから、移動距離や時間の問題はあっても、自宅での訓練を主に行い、買い物や調理等を実施したり、退院後に通うサロンの見学やその道のりの耐久性の評価等を行ってもらいたいと切に願う。